家族名義預貯金の移し替え
相続税申告書が提出されますと、税務署では申告された預貯金等財産の内訳に基づき金融機関等に照会を行います。
この照会の結果、被相続人以外の家族名義の預貯金等が多い場合には、その残高の形成過程についての検証を行います。
準備調査のかなりの部分がこの預貯金等の調査に注がれていると言っても過言ではありません。
家族名義預貯金の中で、調査のポイントになるのが配偶者名義の預貯金等です。
夫婦間では、安易に預貯金の移し替えをしがちです。「へそくり」的感覚で行う安易な移し替えが繰り返された場合、配偶者の預貯金残高が膨らみます。
こうした預貯金が、被相続人の財産だという感覚は一般の配偶者にはありませんので、申告から除かれてしまうケースが多くあります。
特に配偶者の収入が全くないようなケース、パート従業員など所得が少ないようなケースで配偶者名義や相続人等名義の預貯金が多い場合には、その預貯金の形成過程について説明が求められます。
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