たかこサンの相続コラム『認知症の妻のための家族信託』

Aさん

私は今年80歳になりますが、将来の相続に関して心配なことがあるので相談させてください。私の主な財産としては、自宅、賃貸アパート、預貯金です。
私には妻と息子がいますが、息子は経済的に自立しているため、自分の相続のことを考えたときには、妻のその後の生活のことも考えて全財産を妻に渡したいと思っています。ただ、そこで問題になるのが、妻が重度の認知症を患っていることです。
不動産や預貯金を妻が相続しても、自分では管理できないのですが、そのような場合どうなるのでしょうか?

たかこサン

その場合、特に何も対策をしなかったときは、奥様に「成年後見人」をつけなければなりません。成年後見人とは、奥様の代わりに財産管理を行ったり、身上監護(施設との契約など)を行ってくれる人で、裁判所に申し立てをして選任されます。
誰が成年後見人になるかは裁判所が判断しますので、ご家族が選ばれることもありますが、弁護士や司法書士などの法律の専門家が選ばれることも多いです。

Aさん

成年後見人に財産管理などをしてもらえるのであれば、その制度を利用すれば安心な気がしますが、なにかデメリットはあるのでしょうか?

たかこサン

成年後見人はとても有用な制度ですが、その反面、いくつかデメリットがあります。
ご家族以外の法律の専門家などが成年後見人に選ばれたときには、報酬が発生することになり、その報酬は奥様の預貯金から支払われます。報酬の額は、奥様の財産額などによって裁判所が決定しますが、月額2~6万円程度と言われています。
成年後見人の制度は、奥様がご健在の間は、原則として途中で止めることはできません。仮に月額報酬3万円で10年間奥様がご健在だった場合は、総額で360万円という報酬が発生します。また、お金の使い方も裁判所により制約されるため、所有されている賃貸アパートの大規模な修繕が必要になった時でも、そのために奥様のお金を使えず、修繕できないなどの可能性があります。

Aさん

成年後見人以外で、なにかよい方法はないのでしょうか?

たかこサン

家族信託」という方法が有効です。これは、ご自宅や賃貸アパート、預貯金などの管理を息子さんにしてもらい、賃貸アパートの収入や預貯金は奥様のために使えるという手法です。ご主人がお元気なうちに手続きしておく必要がありますが、この手続きをとることで、財産的な権利は奥様に渡して、管理権だけを息子さんに渡すことができます。ご家族内で完結できる制度なので、成年後見のようにランニングコストはかかりません。ご主人が亡くなった後にアパートの大規模修繕などでお金が必要になった時も、管理権をもつ息子さんの判断で、お母様が相続したお金を修繕のために使用することができます。
このように、家族信託は、色々なケースに対応できる、非常に柔軟な制度です。
それゆえ、注意して組成しないと、思わぬ課税が発生したり、将来不足の事態に対応できない家族信託になってしまう可能性もあります。家族信託をご検討の際は、専門家にご相談されることをお勧めいたします。

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