『家族信託と任意後見』

Aさん

 高齢の父の財産管理に備えて、家族信託または任意後見の利用を考えていますが、いまいち違いがわかりません。どちらも財産を管理する手続きかと思うのですが、どのように違うのでしょうか?

たかこサン

たしかに、どちらも、将来の認知症などのリスクに備えて、お父様がお元気なうちに、信頼できる方(ご家族など)との間で契約を交わして財産を管理してもらう手続きです。その意味では似ていますね。ただし、異なる点が複数あります。

一点目は、「家庭裁判所が手続きの中に登場するか」です。
家族信託は、その名のとおり、基本的には家族だけで完結する手続きなので、家庭裁判所は登場しません。
それに対して、任意後見は必ず家庭裁判所が登場し、任意後見人(ご家族など)は、家庭裁判所が選任した任意後見監督人(司法書士、弁護士など)に、財産の管理状況を定期的に報告する必要があります。任意後見監督人は、その報告内容を改めて裁判所に報告することになります。

二点目は、「家族のために本人のお金を使えるか」です。
任意後見は、あくまでご本人の財産を守るための制度ですので、基本的に、ご家族であっても、本人以外のためにお金を使うことはできません。
一方、家族信託は、本人の意向があれば、最初の手続き時(信託契約書の作成時)に、家族のためにも本人のお金を使える内容にしておけば、それが可能になります(贈与税などが発生しないような定め方にしておく点に注意が必要です)。

三点目は、「手続きにかかる費用」です。
任意後見の場合は、ご家族が任意後見人になれば、基本的に任意後見人への報酬は発生しませんが、必ずセットで裁判所から選任される後見監督人(司法書士、弁護士など)への報酬が発生し、月額1~3万円ほどです。仮に、任意後見がスタートして、本人が10年間ご健在だった場合は、累計で240万円(月額2万円の場合)の費用がかかります。
一方、家族信託の場合は、最初の手続き時(信託契約書の作成時)にある程度まとまった費用がかかりますが、任意後見のように、ランニングコストがかかることは基本的にありません。

Aさん

そうすると、任意後見よりも家族信託の方が魅力的に聞こえますが、任意後見にはあって、家族信託にはないメリットはないのでしょうか?

たかこサン

家族信託はあくまで財産管理のための手続きですので、いわゆる「身上監護」の機能はありません。これは、本人に代わって、病院や施設との契約、介護サービスの契約などを行うことのできる権限です。任意後見には、この「身上監護」が含まれているので、その点が任意後見のメリットになります。

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