家族信託と成年後見のコスト

Aさん

 母は現在75歳ですが、実家で一人で暮らしています。今はまだ大丈夫ですが、今後認知症になった場合には預金をおろしたりするのが困難になると聞いたので、色々調べたところ、その対策として家族信託というものがあることを知りました。しかし、専門家に手続きをお願いすると、ある程度まとまった費用がかかることもわかりました。それであれば、もし認知症になった場合には成年後見制度を利用すればよいかと考えているのですが、なにか注意することはあるでしょうか?

たかこサン

 おっしゃるとおり、家族信託の場合、導入する際に、専門家へのコンサルティング報酬(有効・適正な家族信託を設定したい場合は、専門家に依頼してサポートを受けるのがおすすめです)、公証役場の費用、不動産がある場合は登記の費用など、ある程度の費用がかかります。しかし、意外と見落とされがちなのですが、場合によっては、成年後見の方が費用がかかる場合もあるのです。

Aさん

 成年後見は、あまり費用がかかるイメージがありませんでした。具体的には、どのような費用がかかるのでしょうか?

たかこサン

 成年後見を導入する際、専門家に申し立てを依頼する場合はその費用がかかりますし、なんといっても一番大きいのはランニングコストです。現在、成年後見人に親族以外の専門職(弁護士や司法書士など)が選ばれる割合は、約70%です。専門職が成年後見人に選ばれた場合は、裁判所の決めた報酬が、ご本人さんの財産から専門職に支払われることになりますが、月額約2~6万円程度です(財産の内容、年間収支等により異なります)。親族が成年後見人に選ばれた場合でも、財産の内容等によっては、専門職が後見監督人に就任することもあり、この場合は月額約1~3万円の報酬が見込まれます。成年後見は一度利用を開始すると、原則ご本人さんが亡くなるまで、止めることはできません。そのため、仮に80歳から成年後見の利用を開始して、100歳までご健在の場合には、720万円のランニングコストがかかります(※専門職が成年後見人に選任されて、月額報酬3万円とした場合)。

 これに対して、家族信託の場合は、ランニングコストが発生することは基本的にありません。費用だけで手続きを選択するべきではありませんが、そうは言っても、成年後見の場合、多額のランニングコストが発生する可能性があることは、肝に銘じておかなければなりません。

 なお、成年後見では認められている、ご本人さんが行った契約に関する取消権が家族信託には無いなど、家族信託だけではカバーしきれない部分もありますので、どのような対策をとっていくかは、ご本人さんの状態や財産状況、ご家族の状況などから総合的に判断していくことになります。また、すでに判断能力がかなりの程度衰えてしまっているようなときは、成年後見を利用するしかない場合があることも付け加えておきます。

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