親亡き後問題(障がいある子の将来ために)

Aさん

 私の息子は障がい者認定を受けており、財産の管理がまったくできません。私も高齢ですので私が亡き後も息子が平穏に暮らしていけるのか、心配でなりません。

たかこサン

 身体的または精神的に障がいを持っている子供の親であれば、誰しもが心配することだと思います。親を亡くした障がいある子の“経済的支援”や“財産管理”を誰がどのように引き継ぐか・・・。「親亡き後問題」とも言われますが、この問題は親が元気なうちに対策しておくことが重要となります。

 その対策の一つとして、「特定贈与信託」を利用する方法があります。

 特定贈与信託は、特定障害者の生活の維持・安定を図ることを目的としてできている信託サービスです。親など保護者の財産を、一定額を限度として非課税で子に贈与し、贈与した金銭は受託者となる信託銀行などが管理・運用し、親亡き後も障がいある子へ生活費や医療費として定期的に交付してくれます。特別障害者(重度の心身障害者)は6,000万円、特別障害者以外の特定障害者(中軽度の知的障がい者および障害等級2級または3級の精神障がい者等)は3,000万円を限度として贈与税が非課税になります。

 さらに、通常は相続開始前3年以内に贈与した財産は相続税の課税対象になりますが、この信託制度を利用した非課税枠内の贈与財産は、この対象とはなりません。つまり、仮に親が余命わずかと診断されてから利用を開始しても変わらず節税効果が得られ、結果、障がいある子により多くの財産を遺すことができるのです。節税と財産の定期交付が同時に叶うことが、この信託制度の最大の特徴です。

 また、障がいがあるために遺言書が書けない子の代わりに、その子が亡くなったときの財産の帰属先を指定しておけるのも、信託を利用した対策ならではメリットといえます。

 このように特定贈与信託は障がい者を手厚く保護する制度となっていますが、一方で、信託した財産の使用目的が障がい者の生活費・医療費等に限定されていること、信託財産の元本割れのリスクや、信託銀行等の信託手数料が発生することなどを理解しておかなければなりません

 そのご家庭の状況によっては、節税効果はないものの信託財産の使用目的を自由に設定できて信託手数料も発生しない「福祉型の家族信託」や「信託法上の遺言信託」で対策するほうが適していたり、あるいは複数の方法を組み合わせて、障がいある子の生活の安定を図るケースもあります

 この点は、信託を得意とする税理士・司法書士に相談すれば、きっとそのご家族に適した対策プランを提案してくれるでしょう。

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